マンションを高く売却する4つの方法とポイントを解説

転勤や離婚、住み替えなどのイベントやライフスタイルの変化に伴い検討しなければならないのがマンションの売却。
一般的に、マンションを売り出してから成約に至るまでの期間は3〜6ヶ月と言われており、限られた時間の中でマンションを売却するためには、あらかじめ売却相場や高く売るためのコツを知っておくことが重要です。
本記事では、マンションを高く売却する方法を厳選して解説します。

この記事からわかること
・高く売却するためには実績や知識が豊富な不動産会社に任せる
・築年数によって高く売れるかどうか違ってくる
・査定価格より売り出し価格を少し高め設定する

マンションを高く売却する方法4選

マンションを高く売却する方法4選
2015年にアットホーム株式会社がおこなった調査によると、自宅の売却価格に満足していない人の割合は39.0%と、せっかく購入したマンションにも関わらず、後悔している人が約4割も存在するのです。
したがって、売却価格に後悔しないためにも、あらかじめ高く売却するための方法を知っておく必要があります。
以下では、マンションを高く売るための方法を4つに厳選して解説します。

①マンションの売却相場を把握する

高い価格でマンションを売却するためには、事前に売却相場を把握することが重要です。
仮にマンションの売却価格を間違えると、いつまで経っても購入希望者が現れないため、販売活動の長期化を招いてしまいます。
そのため、不動産会社に査定を依頼する前に、自身でマンションの相場価格を知っておくようにしましょう。

自分でマンションの売却相場を調べる方法

レインズ・マーケット・インフォメーション
[特徴]
レインズ・マーケット・インフォメーション(以下、レインズ)は、国土交通省指定の不動産流通機構が運営する不動産取引情報を提供するサイトです。
レインズでは、日本全国の成約価格などの取引情報や、不動産会社が持つ不動産情報が登録されるため、リアルタイムに売却相場を知ることができます。

マンションマーケット
[特徴]
マーケットマンションとは、株式会社マーケットマンションが運営する不動産情報サイトで、全国に存在する11万5000棟以上のマンションデータベースをもとに、マンションの売買に関する情報を提供しています。
マンションごとの価格推移や売買相場、過去の売買履歴、賃貸相場や賃貸履歴など、マンションの動向を知りたい人にとってはおすすめの方法と言えるでしょう。

中古住宅HOME4U
[特徴]
中古住宅HOME4U(ホームフォーユー)とは、NTTデータスマートソーシングが運用する不動産一括査定サイトで、全国の新築中古物件問わず、マンションや一戸建て、土地を沿線・エリア・相場価格から査定することができます。
累計売却査定数が40万件(2020年3月現在)、かつ厳選された1500社の不動産会社と提携しているため、不動産を高く売りたい人には最適と言えるでしょう。

②信頼できる不動産会社を選ぶ

②信頼できる不動産会社を選ぶ
マンションを高く売るためには、信頼できる不動産会社を選ぶことが大切です。
不動産会社は、ただ売主と買主を仲介してくれるだけではなく、不動産売買に係る販売活動や契約書の締結、決済や引き渡しなど、さまざまな業務を担ってくれます。
そのため、これまでの豊富な取引実績や経験の有無で、マンションを高く売れるかどうかが決まってきます。
ただし、査金額額が高いからといって優秀な不動産会社とは限らないため注意が必要です。
あくまでも査定金額は、マンションを「売却できそうな金額」であり、過去に近隣のエリアで売買された取引事例をもとに算出される金額です。なかには、不動産意図的に高額な査定金額を提示して、媒介契約を獲得する業者も存在します。
したがって、信頼できる不動産会社を選ぶ際に、査定金額の高低だけを参考にするのではなく、「なぜこの査定金額になったのか」という基準をしっかり説明できる不動産会社を選ぶようにしましょう。

不動産会社の得意分野を見極める

信頼できる不動産会社を選ぶ際は、不動産会社の得意分野を見極めるようにしましょう。
近年、マンションの流動性やニーズの多様化に伴い、多くの不動産会社が仲介業務に参入しています。そのため、仲介業務を手がける不動産会社の中には、分譲マンションの販売をメインにしている会社や、そのグループ会社、賃貸専門、戸建て販売をメインにする会社までさまざまです。
したがって、会社の規模やネームバリューで判断するのではなく、各会社の公式サイトや評判を見て、これまでの仲介実績や取扱量の豊富さなど多角的に依頼してよいかチェックするようにしましょう。

知識や取引経験が豊富な担当者がおすすめ

いくらマンションの仲介業務に強い不動産会社を選んでも、実際に業務を任せる担当者の経験が浅かったり知識がなければ、マンションを高く売却することはできません。
実際、担当者の良し悪しによって、売却金額が高くなったり、売却後の満足度が異なってくるケースも見受けられます。
したがって、マンションを高く売るためには、取引実績や知識・経験が豊富で、こちらの希望や条件にも柔軟に応対してくれる担当者がベストと言えます。

良い担当者の見分け方について大切な項目を列挙したので参考にしてください

・説明がわかりやすく、何を聞いても丁寧に答えてくれる
・物件のメリットや優位性だけでなく、売却する際のデメリットや注意点も説明してくれる
・定期的に販売活動に対する進捗状況の連絡をくれる

③築年数が5年未満または15〜20年が売りどき

③築年数が5年未満または15〜20年が売りどき
マンションを高く売るためには、築年数も大切な要素の一つです。
一般的に不動産の建物部分に該当するマンションは、新築時点をピークとして築年数に応じて経年劣化していきます。そのため、マンションの価格も資産価値が減少するにつれて売却価格が下がることになります。

東日本不動産流通機構が調査した「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2020年)」によると、中古マンションの成約率は築0年から20年まで、おおよそ横ばいで推移しているのに対し、平均価格は築年数0から15年目、および築20年〜26年あたりで急激に資産価値が下落しているのがわかります。*

また一般的には、築年数が20年を超えると、外装(見た目)の不衛生感や、水回りなどの設備機器が耐用年数を越えるといったマンション設備に不具合が見られるため、大規模な補修工事などが必要になるなど、経年劣化による買い控えが起こりやすい時期に該当します。

したがって、高い価格で売却したいのであれば、築年数5年ほどの比較的新築らしさが残るタイミング、または下落が緩やかで、かつリフォームや補修工事を行い付加価値を高めることで売却価格を高くすることは可能です。

*東日本不動産流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2020年)」
http://www.reins.or.jp/pdf/trend/rt/rt_202102.pdf

④査定価格より少し高めの価格で売り出す

マンションを高く売却するためには、査定価格より少し高めの価格に設定して売り出すことも戦略の一つと言えます。
ここで重要なのは、査定価格より“少し高め”に売り出すことです。
当然、不動産の相場が上昇傾向にあれば、売却価格を高めに設定しても、物件の優位性や希少性によってはすぐに売れてしまいます。

しかし、相場が下落傾向にあったり、優位性に劣る物件では、その他の物件に埋もれてしまい、高く売るどころか売れ残ってしまうリスクもあります。
そのため、売却価格の相場から1割程度を許容範囲として売り出し価格に設定するようにしましょう。
そうすることで、多くの購入希望者の目に留まるだけでなく、内見回数を増やしたり、値引きの交渉余地を持たせることができるため、成約する確率を高めることが可能です。

ただし、この際に一点注意しておきたいのがあまりに高い価格にしないことです。(先ほど解説した1割が上限)
なぜなら、一度売却金額を設定し、その後安易に値下げすると、購入希望者にとっては「人気がない」「優位性がない」などのデメリットに受け取られかねないからです。
そうならないためにも、あらかじめ値下げするタイミングや最低価格ラインを設定しおくようにしましょう。場合によっては、不動産会社とマンションのアピールポイントや優位性、マイソクなどを見直すことで、購入希望者を集客することも可能です。

売却価格の高低や値下げのタイミングなどは、自身だけで判断するのではなく、プロであり専門知識を有する不動産会社に相談して決めるようにしましょう。

マンションを高く売却 まとめ

マンションを高く売却するためには、マンションの売却価格の相場を見極めて、適正な価格で売り出すことが求められます。
そのためには、自身で売却相場を把握することも大切ですが、信頼できる不動産会社を探すことも大切な要素と言えるでしょう。
もし不動産会社選びを間違えると、マンションが高く売却できなかったり、売れたとしても市場価格よりもずっと安く売れてしまうことも。
そうならないためにも、本記事を参考にして後悔ないマンション売却を目指すようにしましょう。